リフィル処方箋とは?何回使える?普通の処方箋との違いを医療事務が解説

医療事務

病院を受診したとき、「リフィル処方箋」という言葉を聞いたことはありますか?

リフィル処方箋は、一定の条件のもと、1枚の処方箋を繰り返し使用できる仕組みです。

「同じ処方箋を何回も薬局に持っていけるの?」

「いつもの薬なら誰でも使える?」

「2回目は病院へ行かなくてもいいの?」

など、初めて聞くと分かりにくいことも多いと思います。

この記事では医療事務として働く私が、リフィル処方箋とはどのような仕組みなのか、何回使用できるのか、薬を受け取るまでの流れや注意点を患者さん向けに分かりやすく紹介します。

🩺この記事で分かること
  • リフィル処方箋は最大3回まで繰り返し使用できる
  • すべての薬・患者さんが対象になるわけではない
  • 2回目以降は診察を受けずに薬局で薬を受け取ることができる

※私が勤務する医療機関では、現在リフィル処方箋を取り扱っていません。この記事では厚生労働省などの公的な情報をもとに、患者さんが利用するときに知っておきたい内容を中心にまとめています。

政府広報オンライン:「リフィル処方箋」を知っていますか?1度の診察で最大3回まで薬の処方を受けられます!

厚生労働省:長期処方及びリフィル処方箋の実施状況調査報告書(案)

※この記事は2026年8月時点の公的な情報をもとに作成しています。

リフィル処方箋とは?

リフィル処方箋とは、症状が安定している患者さんについて、医師が認めた場合に、一定期間内で同じ処方箋を繰り返し使用できる仕組みです。

2022年4月から導入されました。

通常の処方箋は、基本的に1回薬を受け取ると使用できなくなります。

一方、リフィル処方箋では、医師が処方箋にリフィル可能な回数を記載することで、最大3回まで同じ処方箋を使用できます。

例えば、毎日同じ薬を飲んでいて症状が安定している方の場合、

医療機関を受診

1回目の薬を受け取る

一定期間後に薬局で2回目の薬を受け取る

さらに一定期間後に3回目の薬を受け取る

という使い方ができます。

つまり、リフィル処方箋を利用することで、薬を受け取るたびに医療機関を受診する必要がなくなる場合があります。

普通の処方箋と何が違う?

患者さんから見た大きな違いは、1枚の処方箋を何回使えるかです。

通常の処方箋

医療機関を受診する

処方箋を受け取る

薬局で薬を受け取る(1回目)

薬がなくなったら再度医療機関を受診する

処方箋を受け取る

薬局で薬を受け取る(2回目)

↓ 以下繰り返し

次に薬が必要になったら、もう一度医療機関を受診し、新しい処方箋を発行してもらう必要があります。

リフィル処方箋

医療機関を受診してリフィル処方箋を受け取る

1回目の薬を受け取る

決められた時期に2回目の薬を受け取る

必要に応じて3回目の薬を受け取る

最大3回使用できるリフィル処方箋なら、3回分の薬を受け取るまでに必要な受診回数を減らせます

決められた期間ごとに薬局へ処方箋を持って行き、薬剤師による確認を受けて薬を受け取ります。

リフィル処方箋は誰でも利用できる?

リフィル処方箋を希望すれば、誰でも利用できるわけではありません。

患者さんの症状などを踏まえ、医師がリフィル処方箋による処方が可能と判断した場合に利用できます。

たとえば、長期間同じ薬を使用していて症状が安定している場合などが想定されています。

「通院するのが大変だからリフィル処方箋にしたい」と希望を伝えることはできますが、最終的にリフィル処方箋にするかどうかを判断するのは医師です。

気になる場合は、診察の際に相談してみるとよいでしょう。

リフィル処方箋にできない薬もある

すべての薬をリフィル処方箋で処方できるわけではありません。

たとえば、投薬量に限度が定められている医薬品や湿布薬などは、リフィル処方箋の対象外です。

そのため、

「毎回同じ薬を飲んでいるからリフィル処方箋にできる」

とは限りません。

自分が使用している薬が対象になるか分からない場合は、医師に確認してください。

リフィル処方箋は何回使える?

リフィル処方箋を使用できる回数は、最大3回までです。

ただし、必ず3回使えるわけではありません。

実際に何回使用できるかは医師が決め、処方箋に記載されます。

そのため、リフィル処方箋を受け取ったら、まず何回使用できる処方箋なのかを確認しておきましょう。

また、1回目・2回目・3回目で薬の内容を自分で変更することはできません。

2回目以降はいつ薬局へ行けばいい?

リフィル処方箋で特に迷いやすいのが、2回目以降に薬を受け取るタイミングです。

通常の処方箋は、原則として交付日を含めて4日以内という使用期間があります。

▶関連記事:処方箋の有効期限はいつまで?期限切れになった場合の対応を医療事務が解説

一方、リフィル処方箋の2回目以降は、調剤予定日(投薬期間を経過する日)の前後7日間に薬を受け取ります。

例えば15日分の薬が処方された場合は、1回目に薬を受け取り、その投薬期間を経過する日の前後7日間で2回目を受け取ります。

リフィル処方箋を利用するときは、次はいつ薬局へ行けばいいのかを、薬を受け取った際に薬剤師へ確認しておくと安心です。

リフィル処方箋を使うときに注意したいこと

処方箋をなくさない

リフィル処方箋では、同じ処方箋を繰り返し使用します。

そのため、1回目の調剤が終わったからといって処方箋を捨ててはいけません。

次の調剤まで大切に保管しておきましょう。

紛失した場合には再発行などの対応が必要になる可能性があるため、通常の処方箋以上に保管場所を決めておくと安心です。

できるだけ同じ薬局を利用する

リフィル処方箋を使用する場合、厚生労働省では同じ薬局で調剤してもらうことが推奨されています。

同じ薬局を利用することで、服薬状況や体調の変化なども継続して確認してもらいやすくなります。

なお、都合が悪い場合は、別の薬局で受け取ることもできます。

体調が変わったら受診する

受診回数が減るということは、医師に直接体調を確認してもらう機会も減るということです。

薬剤師による体調や服薬状況の確認は毎回行われますので、異変や不安がある場合はそこで相談ができます。

相談内容によって薬剤師から医療機関と連携し、受診を促したり投薬の中止が判断されたりすることもあります。

リフィル処方箋の回数が残っていても、医療機関を受診することは可能です。

自分自身で体調の変化を感じた場合も、次の調剤時期まで待たずに医療機関へ相談しましょう。

「薬がなくなったら」ではない

リフィル処方箋の2回目以降の受け取りは、調剤予定日(投薬期間を経過する日)の前後7日間です。

ほとんどの場合が薬の飲み終わりが近づいたタイミングになります。

しかし、飲み忘れなどによって服薬間隔がずれた場合はその限りではありません。

「薬がなくなったらもらいに行こう」と思っていても、飲み忘れなどで薬が服薬予定期間以上に手元にある場合は、期限が切れてしまっている可能性があります。

受け取り時期を間違えないよう、調剤日と処方日数を確認しておきましょう。

リフィル処方箋を利用するメリット

リフィル処方箋の分かりやすいメリットは、医療機関を受診する回数を減らせる可能性があることです。

症状が安定していて毎回同じ薬を処方してもらっている場合でも、通常の処方箋であれば薬がなくなるたびに医療機関を受診する必要があります。

リフィル処方箋を利用できれば、2回目・3回目は医療機関を受診せずに薬局で薬を受け取れるため、通院にかかる時間や負担を減らせる場合があります。

実際に厚生労働省が行った令和6年度の調査では、リフィル処方箋を利用している患者さんのうち、「通院にかかる時間的負担(予約・移動・待ち時間)を減らせる」と回答した方は、郵送調査で86.2%、インターネット調査で69.7%でした。

仕事や育児などで頻繁に受診することが難しい方や、医療機関まで距離がある方にとってもメリットになるでしょう。

「リフィル処方箋」と「長期処方」は何が違う?

リフィル処方箋と混同しやすいものに「長期処方」があります。

どちらも症状が安定している患者さんの通院負担を減らす方法として使われますが、薬の受け取り方が異なります。

長期処方では、医師が長期間の処方が可能と判断した場合に、長期間分の薬を一度に処方します。

一方、リフィル処方箋では、1枚の処方箋を一定期間内に最大3回まで繰り返し使用し、その都度薬局で薬を受け取ります。

長期処方=長期間分の薬を一度に受け取る

リフィル処方箋=同じ処方箋を繰り返し使い、薬を複数回に分けて受け取る

と考えると分かりやすいでしょう。

リフィル処方箋は「同じ処方箋で薬を何度もまとめてもらう」仕組みではない

リフィル処方箋は、症状が安定している患者さんについて医師が認めた場合に、1枚の処方箋を最大3回まで繰り返し使用できる仕組みです。

利用できれば、2回目以降は医療機関を受診せず、決められた時期に薬局で薬を受け取ることができます。

ただし、

「希望すれば誰でも使える」
「すべての薬に使える」
「3回分の薬をまとめてもらえる」

という仕組みではありません。

また、同じ処方箋を繰り返し使用するため、処方箋をなくさず保管しておくことも重要です。

「毎回同じ薬をもらうために通院しているけれど、リフィル処方箋を利用できるのかな?」

と思った場合は、まず診察時に医師へ相談してみてください。

リフィル処方箋の仕組みを知っておくことで、自分に合った通院や薬の受け取り方について考えるきっかけになると思います。

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